Auterion 🇨🇭
所在地:チューリヒ (スイス)
累計調達額:$630.7mn (約971億円)
最新調達:Series B (2025年11月 $- )
著名投資家:Bessemer Venture Partners
著名防衛投資家:Lakestar, US DoD
事業カテゴリー:自律システム・オペレーション
主要領域:航空領域
事業内容:AIベースの自律無人システム向け共通OS・指揮統制プラットフォームの提供
Auterionは、2017年にETH Zurichでビジュアル・コンピューティングの博士号を取得したLorenz Meier氏とUCバークレー校でMBAを取得したKevin Sartori氏の2名によって設立された、スイス発のデュアルユース系ソフトウェア企業です。同社は、オープンスタンダード(特定の企業が独占せず、誰もが自由に利用・開発できる技術規格)に基づくドローン・ロボット向けOS「AuterionOS」を中核とし、機体に搭載される飛行制御ソフトウェアと、地上で操作・監視を行うミッションコントロール(無人機の飛行計画策定や監視・指示を行う管制システム)、さらにクラウド上でのフリート管理(多数の機体群を組織全体で一元的に運用・保守・監視すること)をひとつの仕組みとしてつなぐことで、複数メーカー・複数ドメインにまたがる自律ロボット群を共通基盤上で運用できる環境の構築を進めています。防衛分野では、2025年10月に、米国防省傘下のDefense Innovation Unit(DIU)が推進する「Artemis」プログラムにおいて、長距離縦深打撃(Deep Strike:前線後方の重要目標を遠距離から直接攻撃する概念)ドローンの開発プロジェクトを完了したと公表しました。Artemisシステムは、ウクライナで開発されたShahed(カミカゼ型無人機)に類似した機体設計を基盤とし、米国・ウクライナ・ドイツでの製造ライン構築が進められているとされ、約1,000マイル(約1,600km)の航続距離と最大40kgの弾頭搭載能力を持つ長距離ドローンとして位置づけられています。この機体には、Auterionのミッションコンピュータ「Skynode N」(ドローンの飛行制御・自律判断・通信処理を一体化した中枢演算装置)と「Auterion Visual Navigation」システムが組み込まれており、衛星測位が妨害される環境下でも視覚情報に基づく航法と着弾直前の精密誘導により、目標への打撃精度を維持することが想定されています。
事業状況:
Auterionは2025年12月、複数メーカー製の固定翼ドローンおよびFPVドローン(一人称視点で操縦する短距離攻撃型無人機)を単一の指揮統制システム上で統合し、協調打撃を行う「世界初のマルチメーカー群打撃デモ」を実施したことが公表されており、単一ベンダーに依存しない標準化されたオープンアーキテクチャ(特定企業の独自規格に縛られず、異なるメーカーの機体を共通のソフトウェアで統合できる設計思想)に基づく群運用の実証が進められています。
注意: 本稿は、公開情報および政策文書に基づく一般的な整理を目的としたものであり、特定の企業、技術、能力の優劣や戦略的示唆を意図するものではありません。個別の分析や議論については、関係者間の適切な枠組みのもとで行われるべきものと考えています。