Starfish Space

累計調達額:$63mn (約97億円) 
最新調達 Series A (2024年11月 $29mn  (約44.7億円 154円レートで計算))
著名投資家:-
著名防衛投資家:Alumni Ventures, Point72 Ventures, Shield Capital
事業カテゴリー: 自律システム・オペレーション
主要領域:宇宙領域


事業内容:静止軌道衛星の寿命延長・廃棄、および衛星同士のドッキング技術の提供

Starfish Spaceは元NASAの技術者であったTrevor Bennett氏と元ロッキードマーチンのエンジニアであったAustin Link氏が2019年に設立された、米国ワシントン州タクウィラを拠点とする衛星サービシング企業です。同社は、静止軌道(GEO)や低軌道(LEO)にある衛星の寿命延長および安全な廃棄を目的としたサービシングビークル「Otter」を開発しています。Otterは既存のサービシング衛星(MEV: Mission Extension Vehicle)と比較して約10分の1のサイズとされ、電気推進のみを用いて対象衛星にドッキングし、自機の推進剤を用いてGEO衛星の位置保持を行う「Satellite Life Extension(寿命延長)」機能に加え、軌道上で機能を喪失した衛星を安全な軌道へ移送する「Satellite Disposal(衛星廃棄)」機能にも対応しています。ドッキングには、対象衛星側に専用のドッキングプレートを事前装備させる必要がなく、外装の平坦な面があれば捕獲可能なユニバーサルドッキング機構「Nautilus」が用いられており、打上げ済み衛星に対しても後から軌道上サービスを提供できるよう設計されています。さらに、双眼カメラによるビジョンベースの相対航法および誘導・制御ソフトウェア群により、自律的なランデブー・近傍運用・ドッキング(機体同士が同一の軌道に乗り接近すること)を実現する点を特徴としています。​平時利用の観点では、Starfish Spaceは小型実証機「Otter Pup」および後継ミッションを通じて技術実証を進めており、2025年12月にはインパルス・スペース社の推進衛星「Mira」を用いた「Remora」ミッションにおいて、単一カメラと自社GNC(誘導・航法・制御)ソフトウェアのみを用いた完全自律ランデブー・近傍運用の実証に成功したと公表しています。同ミッションでは、Otter本体に搭載予定の誘導・制御ソフトウェア群「CEPHALOPOD」と、カメラ画像を用いて相手機との距離や姿勢を推定する相対航法ソフトウェア「CETACEAN」の機能検証が実施され、将来のOtter本格ミッションに向けたコア技術の軌道上での有効性が確認されたとされています。一方防衛分野では、2023年3月に米国防省のDefense Innovation Unit(DIU)内のNational Security Innovation Capital(NSIC)から、ユニバーサルドッキング機構Nautilusの開発を支援する300万ドル(約4.6億円)の契約を獲得しており、軌道上の衛星に非破壊で接近・捕獲可能なドッキング能力の確立に向けた取り組みが進められています。さらに2024年5月には、米宇宙軍スペース・システム軍団(Space Systems Command)が、国家安全保障衛星向けドッキングおよび機動能力付加の初実証を目的として、Otter衛星1機の開発・打ち上げ・運用を対象とする総額3,750万ドル(約57.8億円)のSTRATFI契約をStarfish Spaceと締結したと公表しています。本ミッションでは、Otterが国家安全保障衛星にドッキングし、約2年間にわたり軌道保持・機動能力を付加するとともに、衛星の軌道変更および最終的な軌道離脱・処分までを実施する運用構想が示されています。

事業状況:
Starfish Spaceは、2026年2月に 米宇宙軍へのOtter衛星サービス機提供の契約を5,450万ドル(約83億9,300万円)で締結したことを公表しました。 同締結は、静止軌道上の重要な宇宙資産の維持および運用上の柔軟性向上を可能にするものと位置付けられています。機体納入は2028年に行われる予定であり、今後の動的宇宙作戦を支える基盤になると見込まれています。

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注意: 本稿は、公開情報および政策文書に基づく一般的な整理を目的としたものであり、特定の企業、技術、能力の優劣や戦略的示唆を意図するものではありません。個別の分析や議論については、関係者間の適切な枠組みのもとで行われるべきものと考えています。

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