Firestorm 🇺🇸

所在地:カリフォルニア州 (米国)
累計調達額:$67.5mn (約104億円) 
最新調達:Series A  (2025年7月 $35mn  (約53.9億円 154円レートで計算))
著名投資家:New Enterprise Associates, Craft Ventures
著名防衛投資家:Lockheed Martin Ventures, Overmatch Ventures, Alumni Ventures, Harpoon, The Veteran Fund
事業カテゴリー:次世代インフラ・通信基盤
主要領域:陸上領域

事業内容:積層造形(3Dプリンティング)による小型無人機の迅速・低コスト・分散製造の実現

Firestormは、シリアルアントレプレナーであり、元Citadel Defense Company(BlueHaloにより買収)の創業者であったDan Magy氏、米国空軍出身であり、JSOC(Joint Special Operations Command:統合特殊作戦コマンド)の第24特殊戦術飛行隊(24th STS)に所属していたChad McCoy氏、及び業務用3DプリンターメーカーであるStratasysの航空宇宙・防衛ソリューション部門リーダーであったIan Muceus氏により2022年に設立した防衛テック企業です。同社は積層造形(3Dプリンティング)を活用した製造体制を構築しています。具体的には、コンテナに収納可能な半自動の遠征型製造ユニット「xCell」を中核とした分散型製造ネットワークの展開が進められており、月産最大50機のGroup 2/3クラスUAS(最大離陸重量が概ね10〜34kgに相当する中型無人機クラス)の生産に対応しています。中核製品は3種で構成されており、主力機「Tempest」は1名で携行可能なケースに収納され10分以内に発射準備が完了するモジュール型無人機、共通発射管(CLT)からの射出に対応し偵察・電子攻撃・打撃効果の各任務に転用可能な「A2E」、及び30秒以内の発射準備と終末誘導機能を搭載した手投げ式小型精密誘導弾薬「El Niño」から構成されています。全機種には飛行制御・ミッションコンピュータ・機体管理の各機能を統合した独自チップ「OCTRA」が搭載されており、GPS妨害・欺瞞環境下での自律航法、地形追従飛行、自動目標認識(ATR)、AIオートパイロット等の機能統合が可能とされています。防衛分野では、2024年8月に米国防総省のRDER(Rapid Defense Experimentation Reserve:有望な防衛技術の迅速な実証・野外評価を目的とする基金)及びインディアナ州兵との連携により、インディアナ州キャンプ・アタベリーにて軍演習を実施し、Tempest 50の戦術的運用評価・試験を行ったと公表しました。同演習においては、Tempest 50の実機を用いたシナリオベースの訓練が州兵部隊によって実施され、現場の戦闘員からの直接評価を通じて野外運用適性の検証が図られています。また、2024年12月に米空軍から積層造形無人機の開発・製造・関連研究開発支援を対象とするSBIR Phase III IDIQ契約(上限1億ドル)を受注したと公表しました。同契約はIDIQ(Indefinite Delivery/Indefinite Quantity:要求に応じて随時発注が可能な契約形態)であり、上限枠の設定に留まるものですが、AFWERX・航空戦闘コマンド(ACC)・空軍特殊作戦コマンド(AFSOC)との連携のもと、Tempestの自律化・センサー統合・群制御(スウォーム)能力の強化が図られています。さらに2025年後半には、サンディエゴ・Mira Mesa地区に新設した積層造形工場において米軍向けドローンの量産体制の確立を開始したと公表しました。同体制は、前方展開拠点に近い場所での分散型現地生産により、紛争時における補給路の脆弱性を補完する製造モデルの実現を目的とするものと位置づけられています。

事業状況:
2026年2月には、Firestormが米国防省が推進するDrone Dominance Programの第1フェーズ「Gauntlet」に参加する25社の一社として選定されたことが公表されています。同選定は、総額10億ドル規模とされる同プログラムにおいて、今後5か月間で最大1億5,000万ドル相当・3万機規模の一方向攻撃用ドローン試験調達を対象とするプロトタイプ評価契約群への参画資格を付与するものであり、自社のFPVドローン「Firestorm Squall」および量産体制を、米軍運用部隊による実運用評価の場に投入する枠組みとして位置づけられています。

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注意: 本稿は、公開情報および政策文書に基づく一般的な整理を目的としたものであり、特定の企業、技術、能力の優劣や戦略的示唆を意図するものではありません。個別の分析や議論については、関係者間の適切な枠組みのもとで行われるべきものと考えています。

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