Harmattan AI 🇫🇷
所在地:パリ (フランス)
累計調達額:$242mn (約373億円)
最新調達:Series B (2026年1月 $200mn (約308億円 154円レートで計算))
著名投資家:-
著名防衛投資家:-
事業カテゴリー:自律システム・オペレーション
主要領域:航空領域
事業内容:AI駆動型自律防衛システムの開発・量産供給
Harmattan AIは、MITで金融数学・機械学習の修士を取得したMouad M'Ghari氏、Mines Paris - PSL (パリ国立高等鉱業学校)で応用数学の修士を取得したMartin de Gourcuff氏、Télécom SudParis (テレコム・シュッド・パリ工科大学) 出身のEdouard Rosset氏により2024年4月に設立された防衛テック企業です。同社は、部隊の訓練や現場での状況把握、敵ドローンへの対処といった任務に対し、AIを活用した自律型無人機と指揮統制(C2)機能を組み合わせた統合システムの開発・運用支援を進めています。訓練・操縦習熟を目的とした小型無人航空システム「Sonora」は、繰り返し使用しやすい構造と、EO/IRカメラ(EO: 電磁光学、IR: 赤外線)、GNSS(全球測位衛星システム)拒否環境を想定した組み込みAIモデルを備え、現実の作戦環境に近い監視・標的追尾の訓練を部隊レベルで行うためのプラットフォームの整備が進められていると考えられています。 また、UAVに搭載する合成開口レーダー(SAR)システムとして状況把握を支援する「Sahara」や、敵UASの検知・追尾・迎撃を目的とした高速インターセプタードローン「Gobi」などを組み合わせることで、空域防護や敵ドローン対処を含む多層的な防空態勢や電磁環境下での運用にも資する構成が追求されているのではないかと推測されています。防衛分野においては2025年9月に英国国防省との数千万ドル規模の契約により、最大3,000機のUASを納入する計画が公表されました。同契約では、Harmattan AIの小型で大量運用を前提とした自律型UASは、英国軍の小隊・中隊・大隊といった部隊レベルで即応的に運用される無人航空システムとして採用されており、前線部隊における偵察・監視・標的確認能力の強化に資することが見込まれています。2025年10月には、ウクライナ発の航空機製造企業Skyetonとの戦略的パートナーシップが公表されており、Skyetonの旗艦機Raybird UAS(累計350,000時間以上の実戦飛行実績を持つ長距離滞空型プラットフォーム)に、Harmattan AIの軍事用センサー技術と自律型制御ソフトウェアを統合することで、ISR・偵察・監視能力を強化し、フランスおよび欧州市場での展開を加速させるのではないかと考えられています。
事業状況:
Harmattan AIは、2026年1月に、フランスのDassault Aviationが主導する約2億ドル(約370億円)規模のSeries B資金調達ラウンドを実施し、企業評価額が約14億ドル(約2,590億円)に達したことで、フランス発の防衛テックユニコーンの一つとして評価されています。同調達と並行して発表されたDassault Aviationとの戦略的パートナーシップでは、Harmattan AIの組み込みAI技術を、Rafale F5やUCASなどの将来戦闘航空システムにおける「埋め込み型AI機能」として開発・統合していくことが示されており、無人航空システム(UCAS「ロイヤルウィングマン」等)の制御における自律性強化と、「主権的かつ人が監督するAI」の実装を進める枠組みとして位置づけられています。
注意: 本稿は、公開情報および政策文書に基づく一般的な整理を目的としたものであり、特定の企業、技術、能力の優劣や戦略的示唆を意図するものではありません。個別の分析や議論については、関係者間の適切な枠組みのもとで行われるべきものと考えています。