Matrixspace 🇺🇸
所在地:マサチューセッツ州 (米国)
累計調達額:$60.1mn (約93億円)
最新調達: Series B (2025年10月 $20mn (約30.8億 154円レートで換算)
著名投資家:-
著名防衛投資家:-
事業カテゴリー: 衛星・レーダーによる監視・観測
主要領域:宇宙領域
事業内容:AIレーダーによるドローン検知・空域監視ソリューションの開発・提供
MatrixSpaceは2019年にIntegrated Device Technology(IDT)元CEOであるGreg Waters氏およびNortheastern UniversityにおけるMechanical and Industrial Engineering / Electrical and Computer Engineeringの教授Dr. Jose Martinez Lorenzo氏により設立された、AI搭載ポータブルレーダーを核とした空域監視およびドローン検知システムを提供する防衛テック企業です。従来のレーダーシステムは大型で高電力を要し、展開に時間とコストがかかる課題を抱えていましたが、同社は独自開発したエッジAIソフトウェア「AiEdge」を搭載した超低SWaP-C(Size, Weight, Power, Cost)レーダーにより、5分未満でのセットアップ、全天候・夜間・薄暮を含む低照度条件下でのリアルタイム検知・分類・追跡を実現し、C2(指揮統制)通信断時でも自律運用を継続可能な運用性を備えています。民間領域では、カリフォルニア州Campbell警察署との契約により、Drone as First Responder(DFR: 緊急通報発生時に地上隊員の到着前にドローンを自動・先行展開し、空からリアルタイムで現場状況を把握する運用方式)プログラムにMatrixSpace Radarを導入し、FAA Part 91.113(b)(見張り=「他の航空機を見て避ける」義務に関する規定)の要件に関してwaiver(適用除外)を申請・取得したこと、また米国内で初の事例とされるレーダーを組み込んだCOA(Certificate of Authorization)が、緊急対応に限らない通常運用(非緊急運用)向けに付与されたとが報告されました。これにより、視覚監視員なし単独運用(単一のオペレーターによる運用)が可能となり、夜間を含む運用等の公共安全および緊急対応能力の向上に資する取組として位置づけられています。防衛分野においては、2025年11月に米陸軍Operation Flytrap 4.5のxTechCounter Strike競技会においてアクティブセンサー部門のwinnerとして受賞し、35万ドルの賞金およびGlobal Tactical Edge Acquisition Directorate(G‑TEAD:米陸軍の迅速調達のための仕組み)への登録により、米国およびNATO加盟国による迅速な調達に資する枠組みに組み込まれたと報告しました。 同競技会では、MatrixSpace Expeditionary AI RadarおよびMatrixSpace 360 AI Radarが、SAPIENT(異なるセンサー等をC2につなぐための共通仕様)を介して米陸軍FAAD‑C2(Forward Area Air Defense Command and Control)への接続・統合を示したとされ、現場(前線)における状況把握を支援すると考えられています。
事業状況:
MatrixSpaceは2025年12月、国防イノベーションユニット(DIU)が主催するCounter-sUAS Low-Cost Sensing Challengeにおいて115社の応募の中から総合優勝し、50万ドル(約7,700万円)の最高賞を獲得したと公表しました。同競技では、米国北方軍(USNORTHCOM)と北米航空宇宙防衛司令部(NORAD)が実施した対小型無人機(C-sUAS)に関する実験・演習であるFalcon Peak 25.2でのライブテストを含み、検知・分類・位置特定・拡張性・コスト・統合準備性等の観点から評価が行われています。同優勝実績は、防衛機関における調達・配備の検討対象として位置づけられる上で重要な評価結果と考えられ、今後の追加的な調達・配備につながる可能性があるものと推測されます。
注意: 本稿は、公開情報および政策文書に基づく一般的な整理を目的としたものであり、特定の企業、技術、能力の優劣や戦略的示唆を意図するものではありません。個別の分析や議論については、関係者間の適切な枠組みのもとで行われるべきものと考えています。