D-Orbit 🇨🇦

所在地:オンタリオ (カナダ)
累計調達額:$329.2mn (約507億円) 
最新調達:Secondary Market (2026年1月 $53mn (約81.6億円 154円レート換算 )
著名投資家:-
著名防衛投資家:-
事業カテゴリー:衛星・レーダーによる監視・観測
主要領域:宇宙領域

事業内容:衛星打上げ後の軌道輸送と軌道上サービスを提供

D-Orbitは、元AIPAS(イタリア宇宙産業協会)の会長であるLuca Rossettini氏、元Oto Melara(レオナルド社傘下)でAPACエリアマネージャーであったRenato Panesi氏、ミラノ工科大学で宇宙工学のPh.D.を取得したLorenzo Ferrario氏によって2011年に設立された、宇宙空間における軌道輸送・宇宙物流サービスを提供する企業です。同社の技術基盤は、独自開発の軌道輸送機「ION Satellite Carrier(ION)」にあり、1回の打ち上げで複数の小型衛星や実験機器をまとめて搭載し、それぞれを目的に応じた軌道へ順次放出できる点に特徴があります。従来の打ち上げ後は全ての衛星がほぼ同じ軌道に留まる方式と比べ、IONは軌道上で自ら機動して衛星を個別に配置できるため、各衛星が狙った観測条件に到達するまでの時間を大幅に短縮し、コンステレーション全体としての打ち上げ・運用コストも抑えられると説明されています。また、衛星を放出するだけでなく、ION本体に各種ペイロード(センサーや実験装置、コンピューティングモジュールなど)を載せたまま運用する「ホステッドペイロードサービス」も提供されており、スタートアップや研究機関が自前で衛星を保有せずに軌道上実証を行えるプラットフォームとして機能していると考えられています。さらに、一部のミッションでは、ION上にエッジコンピューティング環境(軌道上でAIや画像処理アルゴリズムを実行する仕組み)を構築し、取得した観測データをリアルタイムに解析して地上へ送信する、宇宙クラウド基盤としての活用が進められています。商業分野においては、2025年5月には、SpaceXが提供するTransporterライドシェアミッション向けに追加の打上げポート16枠を確保する契約を締結したと公表されました。同契約は、商業および官公庁顧客向けに高頻度かつ柔軟な打上げ機会を継続的に確保し、打上げから最終軌道までのラストマイル輸送サービスおよび軌道上実証機会の拡充を目的としていると位置づけられています。防衛分野では、2024年10月に欧州宇宙機関(ESA)のSpace Safetyプログラムの一環として、静止軌道(GEO)における軌道上サービス市場参入に向けた1億1,960万ユーロ(約217億円)の契約を締結したと公表しました。同契約では、静止軌道上で他の衛星にドッキングし寿命延長・軌道変更・修理・廃棄等を担う軌道上サービス機「GEA」の開発を進めており、その初号実証ミッション「RISE」を通じて欧州初の商業軌道上サービスインフラの構築・実証が進められていると考えられています。また、2026年2月に米ミサイル防衛庁(MDA)のSHIELD IDIQ(契約上限総額1,510億ドル〔約2兆3,500億円〕)において、Spectrum AMTおよびOcutrx Technologiesが契約ポジションを獲得し、そのチームパートナーとしてD-Orbit USAが参画することが公表されました。同参画は、宇宙ベースのセンサー・検知能力を含む次世代防衛技術の迅速な導入に向け、高性能衛星システム設計・製造を担うスペーステック企業として多層防空アーキテクチャに貢献する役割を担うものと位置づけられています。​

事業状況:
D-Orbitは、2026年2月にELT Groupとの間で、サウジアラビアのSaudi Vision 2030の目標達成を支援する宇宙分野での戦略的協力枠組みを締結したと公表されました。同協力枠組みは、電磁波スペクトラム監視、サイバー能力、衛星プラットフォーム、軌道上サービス等の分野での産業・技術協力を通じ、宇宙を活用した安全保障・情報の優位性への強化に資する取り組みと位置づけられています。

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注意: 本稿は、公開情報および政策文書に基づく一般的な整理を目的としたものであり、特定の企業、技術、能力の優劣や戦略的示唆を意図するものではありません。個別の分析や議論については、関係者間の適切な枠組みのもとで行われるべきものと考えています。

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