Cambridge Aerospace 🇬🇧
所在地:ケンブリッジ (イギリス)
累計調達額:$130mn (約200億円)
最新調達:Series A (2025年7月 $100mn (約154億円 154円レートで計算))
著名投資家:Lux Capital, Accel
著名防衛投資家:Lakestar
事業カテゴリー:レジリエンス・アクティブデフェンス
主要領域:航空領域
事業内容:低コスト追撃システムの開発・提供
Cambridge Aerospaceは、MITで航空宇宙工学科の部門長を務めたSteven Barrett氏、ICONICおよびKAIKAKUの創設者であるJunaid Hussain氏、Andurilにおいて欧州・中東・アフリカ地域ディレクターを務めたChris Sylvan氏、そして元英国防大臣Grant Shapps氏によって2024年に設立された英国の防衛テック企業です。同社のコア技術は、Xバンドレーダーシーカー(Xバンド帯の電波を用いて目標を探知・追尾する誘導用レーダー)、固体ロケットモーター 、弾頭システムの自社開発による垂直統合であり、レーダー誘導部から推進システムまでを社内で一貫設計・製造することで、従来6ヶ月から数年を要する開発サイクルを約6週間に短縮し、既存迎撃ミサイルの1〜2%程度の単価(数万ドル)での量産を目指していると位置づけられています。同社の中核製品として、Skyhammerは高亜音速迎撃ミサイル(Mach 0.7、射程30km)であり、Shahed型ドローンや巡航ミサイルといった中速度脅威の迎撃を目的とし、ターボジェット推進と自社開発Xバンドレーダーシーカーにより全天候運用が可能な設計となっています。Starhammerは高速迎撃ミサイル(Mach 2、射程10km)であり、高速巡航ミサイルおよび弾道ミサイルを対象とし、自社開発固体ロケットモーター「Nightstar」を推進システムとして採用していると公表しています。防衛領域では、同社は2025年10月に、ロンドンで開催されたDSEI 2025においてSkyhammerとStarhammerを初公開し、英国向け低コスト迎撃システム開発プログラムを前進させていることが公表されました。 両システムは地上設置の筒型発射機(チューブランチャー)から発射され、全天候で作動するレーダーシーカーを搭載することで、悪天候・煙霧下でも目標探知・誘導が可能な点を特徴としていると整理されています。また、2025年9月には、同社が累計1億3,000万ドル超の資金を調達し、そのうち1億ドルのシリーズAラウンドを完了させたことが公表されました。 同調達は、英国戦略防衛見直しにおいて統合防空・ミサイル防衛(Integrated Air and Missile Defence)向けに最大10億ポンド(約1,930億円)の投資枠が示される中で、英国および欧州における「安価で拡大可能な迎撃ミサイル能力」の構築を加速する動きとして位置付けられており、ウクライナ戦争で顕在化したドローン・巡航ミサイル飽和攻撃への対処力強化に資することが見込まれていると考えられています。
事業状況:
Cambridge Aerospaceは、英国ノーフォークにおいて固体ロケットモーター「Nightstar」の生産施設を建設中であることを公表しました。 同施設は2026年初頭に初期生産能力が稼働する見込みとされており、月当たり相当数の固体ロケットモーター(Solid Rocket Motor:SRM)を製造し、自社のSkyhammer/Starhammer向けだけでなく将来的には他の防衛企業向けにも供給可能な体制を構築することで、英国および欧州における主権的なSRM供給網の強化に寄与することが見込まれていると位置付けられています。
注意: 本稿は、公開情報および政策文書に基づく一般的な整理を目的としたものであり、特定の企業、技術、能力の優劣や戦略的示唆を意図するものではありません。個別の分析や議論については、関係者間の適切な枠組みのもとで行われるべきものと考えています。